ベートーヴェン記念館
メードリングのハウプトシュトラーセ79番地にある「ハフナーハウス」と呼ばれる家にルードヴィック・ファン・ベートーヴェンは、1818年と1819年の夏をここで
過ごしました。ただ、1818年の滞在については、はっきりしたことは証明されていません。
この巨匠は、メードリング周辺のきれいな、ロマンティックな景色が気に入り、
このハフナーハウスの右側の館の一階にある二つの部屋で過ごしました。
部屋の調度品は、きわめて質素なものであったようです。ベートーヴェンは、自分の家具をウィーンから持って来ていて、その他には一台のイギリス製のグランド
ピアノがありました。
このピアノは有名なピアノ製造会社ジョーン・ブロードウッドとその息子、ロンドンの親族の一人で、ベートーヴェンの崇拝者であったトーマス・ブロードウッドがベートーヴェンに贈ったものです。
この様な環境で、ベートーヴェンは、主にハンマークラヴィアソナタ変ロ長調
作品106、ディアベリ変奏曲 作品120、メードリング舞曲、そして最後には、
彼の偉大な作品の一つであるミサ・ソレムニス作品123、を作曲しました。
この作品の完成に彼は後年、何年か必要としましたが・・・。
ここの景色が気に入ってしばらくはメードリングに家を構えようかと試みましたが、成就されませんでした。1820年の夏の為に、この巨匠は新しい夏の住まいを捜さなければなりませんでした。というのもこのハフナーハウスでは「ベートーヴェンの特異な態度」の為に歓迎されなかったからです。これでもってベートーヴェンの
ハウプトシュトラーセ79番地のこの家のつながりは一応終了となりましたが、
メードリング市がベートーヴェンの生誕200年の年を記念に、
かつてベートーヴェンが住んだ部屋を記念館として開設する事にしました。
ワルター・ソムリアン教授とカール・マッツナー教授の協力によって作られた
記念館は、1970年6月14日に公開され、その後、当地の博物館協会の保護の下
に委ねられました。偉大なルードヴィック・ファン・ベートーヴェンのかつての
「活動の場」は、長年の間、多くのメードリングに住む人のみならず、あらゆる
ヨーロッパの国々、アメリカそしてアジアの音楽ファンの旅行者達にも興味を
持たれ、「ハフナーハウス」は最近、フランスと日本のドキュメント映画作製の
際の撮影の場ともなりました。
当地メードリング博物館協会は皆様のお越しを嬉しく思います。
電話でのご訪問予約申込みは、02236/24159 にお願い致します。